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三 渡慶次子ども獅子舞クラブについて
渡慶次小学校の児童たちが地域文化の創造に貢献しているもう一つの柱は「獅子舞」である。
渡慶次子ども獅子舞クラブの芽ばえは一九八五年のことであった。その前年、渡慶次小学校に赴任していた山内昌重先生は、運動会で子ども達の「獅子舞」を取り入れた演目をやってみようと考えた。自ら指導していた三味線クラブの発展として、また伝統芸能の豊かさを実感するためにも、地域の伝統芸能を小学校でも取り入れて学校教育に活かしたいという思いからである。発砲スチロールで作った獅子ながら好評を博し、翌年からは山内先生の同級生であり、渡慶次の伝統獅子舞の踊り手であった玉城安徳氏が指導に加わり、さらにパワーアップした「獅子舞」が演じられるようになった。嬉々として演じる子ども達の目の輝きに、大きな可能性を感じた父母らは、一九九三年九月正式に「渡慶次子ども獅子舞クラブ」を結成した。

手作りの獅子が登場した運動会(1986年)
玉城氏は、次のように語る。
字渡慶次に古くから伝わる「獅子舞」を子どもたちに教えることを通して、伝統芸能の継承と青少年の健全育成をはかろうと考えた。当時、村当局で「字別構想」を策定するという動きもあって、キャッチフレーズに「受け継ごう渡慶次の文化 築き上げよう獅子舞の里」を掲げた。県内外から交流の要請も多く、こうした交流を通して、人を思いやり、地域を愛する心豊かなたくましい子どもたちに育ってきたのではないかと思う。この間、多くの子どもたちが獅子の中に入り、汗を流し、人々の拍手と歓声を聞きながら成長し、卒業していった。現在では、各分野でそれぞれが活躍しており頼もしい限りです。(「博報賞」受賞記念「まーみなーコンサート」挨拶文より要約)
玉城氏の言葉通り、その活躍はめざましく、読谷まつりをはじめ消防の出初め式、嘉手納基地内の小学生との交流会、国際児童演劇フェスティバル、全島獅子舞フェスティバル、東京・大阪での交流コンサートヘの出演など、多彩な活動が展開された。こうした活動が全国的に認められ、一九九九年度第三〇回博報賞(伝統文化教育部門)を受賞した。
一人の教師が撒いた種に、一生懸命水や栄養をやって育てた人々がいて、大きな花を咲かせた。学校と地域とが一体となった活動の成果が見事に花開いたのである。この受賞は、正に玉城安徳会長を中心に父母らが一体となって手にした栄光である。その陰で、初期の事務局を勤めた玉城国二氏のこまめな記録も資料として大きく役立った。
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